日本製鉄株が「10年で10倍」になりそうな根拠
万が一、アメリカ政府から見て、自国の安全保障上の懸念があったり、日本製鉄が新しい事業や新しい人材を登用する際に、「これはアメリカにとってはまずいぞ!」と判断すれば、アメリカ政府はこうした計画に拒否権を行使できるという話です。
これによって、日本製鉄はついに悲願だったアメリカ市場への進出を果たすことができるようになったばかりか、台頭する中国企業に対して、いついかなるときであっても、“鉄は国家なり”――日米双方にとって経済安全保障上欠かすことのできないサプライチェーンの構築につなげたのです。
これは快挙です。ライバルの中国企業も非常に力をつけてきていますが、私は今後、日本製鉄は日米同盟のシンボリックな企業として大きく成長することを期待しています。
財務をチェックします。意外にも当期純利益もFCF(フリーキャッシュフロー)もしっかり出ています。FCFにいたっては、12期連続でプラスを確保できており、非常にすばらしいです。それを裏付けるように流動比率が、製造業であるにもかかわらず195%と非常に高い数値です。
ただ、現状はほとんどの投資家が期待していないといって過言ではありません。
PER7.2倍は、本書で紹介する銘柄の中でもっとも低い数字です。さらにいえばROEも6.89%ですので経営効率化は急務です。ただ、日本製鉄に関して言えば、やはり橋本会長のリーダーシップ、それにもとづく最大の参入障壁であったアメリカ市場への参入に成功した。これは日本の産業史に残る偉業ですし、今後、中国が2040年にかけてアメリカの覇権大国の地位を脅かそうとするなかで、どんなことがあっても経済安全保障上、鉄だけは日米で安定した供給体制をつくらなければなりません。
そういう意味では何がなんでも今後成長をしてもらわなければならない企業のひとつです。そういう視点で大切な我が子(資金)を預けて、日本のためにがんばれよ! そんな気持ちで投資をしてみるのもいいかもしれません。
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