ロサンゼルス・レイカーズという世界屈指の人気球団に在籍し、3ポイント成功率4割超というエリート級の数字を残しながら、連日のようにトレードの噂にさらされる八村塁。
その背景には、現状のレイカーズにおける「スター偏重」のチーム構成と、NBAのサラリー制度というビジネス的な事情があった。
しかし、現地ファンの声を拾っていくと、チーム事情とは異なるもうひとつの「批判の理由」が浮かび上がってくる。それは、「ボールを見ているだけ」「シュート以外に貢献できていない」といった批判に象徴される、「ゲームへの取り組み」に関する指摘である。ここでは、八村のプレイに対する批判の妥当性と、その裏に隠された八村ならではの「稀有な能力」の正体に迫る。
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八村には「気迫」が足りない?
現在のNBAにおいて、八村の強みである「シュート力」と「サイズ」は、きわめて価値の高いものとされている。「3ポイントが4割入る身長203cmのフォワード」と聞けば、ほとんどのチームが興味を示すはずだ。
一方で八村は、プレイヤーとしてのスタイルがまだ完全に確立されておらず、「どんなチームならフィットするか」が見通しにくい選手でもある。希少な能力をもちながら、「克服すべき明確な弱点」を抱えつづけている面もある。レイカーズに残るにせよ、トレードされるにせよ、八村には今後さらなる成長ないし適応が求められるだろう。
前編で触れたディフェンス面も含め、現在の八村に寄せられる批判には共通項がある。それはおおむね「ハッスル」や「エナジー」など、ゲーム中の意識や集中に欠ける瞬間が見られる、といった点である。
典型的なのが掲示板やSNSで見られる「ルイはコート上で有酸素運動をしている」というコメントだ。これは八村がオフェンスでボールに触れずにいる状況を嘆きつつ、プレイ全体から「気迫」のようなものが感じられないことを批判するものでもあるだろう。
リバウンドの少なさは「頑張りが足りない」から?
とくに厳しい目を向けられているのがリバウンドである。ネット上ではしばしば「サイズはあるのに積極性がない」「身体的なポテンシャルを発揮できていない」など、期待の裏返しのようなコメントが並ぶ。
一般に、八村の長所であるフィジカルやシュートタッチは「天性のもの」と見なされる。反対に、リバウンドやルーズボール争いは「意識次第で変えられるもの」と思われやすい。
たしかに見ている側にとって、体格に勝る選手がリバウンドを奪われる光景は目につきやすく、チームの応援に熱心なファンほど「どうしてちゃんとボールを確保できないのか」ともどかしく感じるものだろう。
このような印象から、八村には「天性のフィジカルがあるのだから、あとは頑張り次第で改善できるはず」と期待が寄せられるわけである。
