斎藤 当時の歌謡曲には今の音楽とは異なるキャッチーなメッセージが込められているし、特徴的な時代のカルチャーが思い切り描かれていると思います。ミュージカルシーンのダンサーは総勢400人もいて、クオリティを求めて何度もテイクを重ねたんですよね?
望月 ヤバかったです(笑)。いっぱい踊れて幸せでした!
斎藤 この作品は日本の法律や医療に関わる社会派のテーマを描きつつもポップなエンターテインメント作品であることにすごく意味があると思うんです。トランスジェンダーを巡る社会を描いた物語でもあり、追い風も吹くだろうし、逆風が吹くかもしれない。一方で、底抜けに明るく派手な愛さんを、愛さんに負けないエネルギーを持った春希さんが演じた作品でもありますからね。
望月 愛さんはいつも笑顔で私を優しく包んでくれるんですけど、“エアあやや”の指導の時はすごく厳しくて(笑)。レッスン動画をLINEで送ったら「すごく良かった。すごく可愛いんだけど、ここは押さえないと」って長文の返信を下さって。口が開いたままになってる、手の位置が違うってそれはもう熱心に。“エアあやや”に一番大切なのはマインドなんです。3階席、4階席、それを超えて宇宙にまで「届けてやるぞ」「輝くんだ」っていうメンタルを教え込んで頂きましたね。
斎藤 愛さんと一緒に写真を撮ったら漏れなく加工されて、自分だとわからないくらいになります(笑)。
望月 少女漫画みたいに(笑)。すごいですよね。
斎藤 写り込む人全員がキラッキラになる。でも、愛さんはカメラを通さなくても人をキラッキラにする太陽みたいな人だし、彼女を演じた春希さんも同じ。スタッフの方たちを常に照らしていましたし、そのエネルギーがあるからこそ、「この人のために何かしたい」と周囲に思わせる力を持つんです。


