東南アジアの特殊詐欺に関与している?

――日本の暴力団ほど追い詰められてはいないにせよ、台湾でも黒幇の商売はもうキツい。じゃあ、特殊詐欺についての関与はないんですか? 東南アジアの特殊詐欺拠点・園区には、台湾系の黒幇が関わっているところもあるようですが。

カンボジアのポイペトにある、台湾系の金河園区。台湾アウトローの間では有名。内部関係者によると、右のオレンジ屋根は台湾式の廟、左の白い建物は稼ぎの悪い詐欺師の拷問部屋。2025年5月29日、筆者撮影。

コーラ いい質問だな。黒幇の伝統的なシノギである「黄・賭・毒」に、近年は「詐」が加わった。すなわち特殊詐欺だ。まだ、黒幇のメインの収入源とまではなっていないが、無縁ってわけじゃない。

 ……ああ、園区といえば。向こうに見える別の店のオヤジな。あいつこの前、ミャンマーの園区に行ったんだよ。向こうの兄弟から「遊びにこないか?」って言われて、普通に遊びに行ったらしい。楽しかったそうだ。

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――向こうの店のオヤジは何者なんですか??

コーラ もろに黒幇じゃないけど、界隈と無関係でもないオヤジだ。園区は下っ端の労働者(=詐欺師)は地獄だが、上のほうの連中と友達だとテーマパークみたいで楽しいんだよ。風俗も麻薬もあるしバクチもできる。あと、警察がいないから、薬物でラリって路上で転がってても捕まらない。

 実は俺も前に「遊びに来ないか」って誘われたんだけど、断ったんだ。だって怖いじゃないか。騙されて出てこられなかったらイヤだし。それに、俺はカタギだからな。そういう世界は卒業だよ。

次の記事に続く 「最初は“ベンツ当選詐欺”から始まった」元中華マフィアの男が暴露…日本人の知らない『東南アジア特殊詐欺』の裏歴史《日本人29人が拘束された事案も》