入院中にもAI画像でSNSを更新…「私が手術したなんて誰も多分気づいてない」

――くりえみさんは自身のAIを使った写真集も制作していますが、2024年に病気で入院した際にもAI化したことがすごく役立ったそうですね。

くりえみ 入院中にもSNSを動かしていましたけど、使う画像は基本的にAIで作って全然困らなかったです。私が手術したなんて誰も多分気づいてないと思います。その話をすると会社のメンバーから「すごい事業シナジーが生まれたね」って言われました(笑)。

©山元茂樹/文藝春秋

――現在はAIでもどういう領域の事業をしているんでしょうか。

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くりえみ それでいうと、この2年でビジネスモデルも変わりました。バーチャルモデルを使ったコミュニケーション的な事業は実はもう一部売却しています。今はメイン事業としてアニメ制作をやっています。

 過去人気だったIPのアニメを、権利元の会社とタッグを組んでAIを使って復活させる。私たちも一部AI側の権利を持ち、そこで発生した売上の一部が入ってくるイメージです。

 今だとAIによるハイクオリティな動画オーディションを企画していて、コンテストのスポンサーに有名なグローバル会社にも入ってもらっています。そこに集まったクリエイターさん達に、ゆくゆくはAIアニメ制作も担って頂きたいと思っていたりもします。

©山元茂樹/文藝春秋

くりえみが考える「優秀なAIクリエイター」とは

――優秀なAIクリエイターとはどんな人でしょうか。

くりえみ 自分の思想を言語化できる力がある人ですね。今までだったら、絵を描ける人、中でも絵が上手い人が優秀な絵師だったじゃないですか。でも今は絵が描けなくても、映像が作れなくても、その完成図や構造、物語であれば起承転結が鮮明に頭に浮かび、なおかつ言語化できる人が優秀なクリエイターですね。

 あとは根気と気合です。AIでプロンプトを入れれば画像はすぐ出てきますけど、優秀なAIクリエイターは満足のいく画像を出すために何千回と画像の出力を繰り返します。センスやクオリティを考えなければ簡単ですけど、そこにAIクリエイターの世界観、魂を入れるのってやっぱりめちゃくちゃ時間がかかるんです。だから結局はセンスのある人間が生き残ると思っています。