大河ドラマ『豊臣兄弟!』。2月22日の放送回では、信長の軍勢に新たな仲間が加わり、いよいよ「美濃攻め」が本格的に動き始めた。
敵方・斎藤氏が有する稲葉山城は、岐阜県岐阜市の山中にたたずむ山城。森に囲まれた険しい山道の先には、いくつかの遺構が残されている。古城探訪家の今泉慎一氏が、ドラマゆかりの古城の“いま”を訪ねた。
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“マムシの道三”の城へ徒歩で挑む
「あまりに似過ぎている。(役者でなく)本人じゃないか!」と、大河ドラマ『豊臣兄弟!』でその登場シーンが話題になった斎藤道三。坊主頭にギョロリとした瞳。確かに麿赤兒の風貌ほど、「マムシ」の異名を取った斎藤道三そのものの役者もいない。
歴史好きの間では常識と化しつつあるが、実は日本全国に3万~4万あったといわれる城のうち、その大半は山城だ。戦国時代の城ともなれば尚更。当然、豊臣兄弟ゆかりの山城も多々ある。
今回紹介するのは、信長の正室である濃姫の父、斎藤道三の居城・稲葉山城だ。
稲葉山、またの名を金華山。長良川の川縁にそびえる。対岸から眺めるとその雄大さが際立つ。目を凝らすと山上に白亜の天守。標高は329m、比高(麓から城の最高地点までの標高差)もほぼ同じ300m超。見るからに「難攻不落」なたたずまい。
観光客向けのロープウェイが山頂まで伸びているが、当時は足軽だった秀吉・秀長にあやかって、今回は徒歩で向かうことにする。(もっとも史実の信長軍は稲葉山城に攻め込んでいないが……)
登山道は複数のびている。今回は、かつての大手道ともいわれる七曲り登山道から登ることにした。
整備の行き届いた大手道
七曲りは「大手」らしい広々とした歩きやすい道。子連れや犬連れで登っている人もいる。
しばらくスロープ状のゆるい坂道が続いたのち、やがて階段に。ただし一段一段が低く、子供でもわけなく歩けるくらい。
山頂までのちょうど中間ぐらいに位置するのが、北麓から伸びる唐釜ハイキングコースとの合流点。このあたりから勾配がややきつくなる。とはいえ、石段が整備されているし、相変わらず快適だ。
「七曲り」というとものすごいつづら折りを想像してしまうが、そのイメージの真逆。「大手道登山コース」としたほうが、実態に即しているのではないか。歴史好きにもアピールできるし。




