続いてハイアット・ホテルズ・コーポレーションの会長で大富豪のトーマス・プリツカーもエプスタインとの関係が判明し、辞任した。
トランプ政権の商務長官ハワード・ラトニックは、かつてエプスタインについて「あまりにも嫌悪感を抱き、二度とエプスタインと同室に足を踏み入れなかった」と発言していたにも関わらず、少女たちへの虐待の場となっていたエプスタインの私島「エプスタイン島」を訪れていたことが発覚、超党派の議員たちから辞任を求められている。
しかし、ホワイトハウス報道官キャロライン・リービットは「ラトニック氏は依然としてトランプ大統領のチームの非常に重要なメンバーであり、大統領は同氏を全面的に支持している」と記者会見で言い放った。
同じく辞任や解雇には至っていないものの、NFL(アメフト)ニューヨーク・ジャイアンツの共同オーナー、スティーヴ・ティッシュはエプスタインから若い女性を斡旋されていたとして、これもスキャンダルの渦中にある。
「エプスタインの邸宅でレイプされた」
世界最大級のプライベート・エクイティ・ファームの一つであるアポロ・グローバル・マネジメントの元CEOのレオン・ブラックは、「税務および遺産計画に関するアドバイス」と称してエプスタインに少なくとも1億5800万ドルを支払ったとされている。そのブラックは2人の女性から「エプスタインのニューヨークの邸宅でレイプされた」として訴えられた経緯がある。
ブラックがかつてCEOであったアポロ社は、全米の小中高校での生徒の写真撮影を行う大手LifeTouch社の親会社を買収している。そこから「LifeTouch社は生徒の写真を小児性愛対象のサンプルとしてエプスタインに提供していた」という噂が立ち、学齢期の子供を持つ親たちが、少なくとも2州で学校とLifeTouch社との契約を解除させている。
このようにエプスタイン・ファイルは思わぬ方面にまで影響を及ぼしている。
影響はヨーロッパにも
エプスタインの影響はヨーロッパにも及んでおり、現在、英国のキア・スターマー首相もエプスタインとの直接の関わりはなかったものの、政治上の引責問題で窮地に立たされている。
以下はヨーロッパ、中東でエプスタイン由来の辞任や解任を余儀なくされた者。
・アンドルー・マウントバッテン=ウィンザー(英国):故エリザベス女王の第3子、チャールズ国王の弟。「アンドルー王子」として知られたが、エプスタインとの深い関わり、当時未成年だった女性に性的虐待で訴えられたことなどにより英国王室のメンバーから除籍された。2026年2月19日、機密情報漏えいの疑いにより逮捕、釈放後も捜査を受けていると英BBCが報道
・サラ・ファーガソン(英国):アンドルー元王子の元妻。関係する6社を閉鎖
・ピーター・マンデルソン(英国):駐米大使を解任、労働党から離党。2026年2月23日、公務上の不正行為の疑いで逮捕
・ジャック・ラング(フランス):元文化相、IMA(アラブ世界研究所)理事長を辞任
・ジョアンナ・ルービンステイン(スウェーデン):UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)事務局長を辞任
・モナ・ユール(ノルウェー):ヨルダンとイラクの駐在大使を辞任
・ミロスラフ・ライチャク(スロバキア):ロベルト・フィツォ首相の国家安全保障顧問を辞任
・スルタン・アハメド・ビン・スレイエム(ドバイ/アラブ首長国連邦):大手貿易物流会社DPワールドのCEOを辞任
ファイルに名のある権力者の多くは「エプスタインによる少女たちへの性的虐待を知らなかった」「エプスタイン島には行ったことがない」「エプスタインとの繋がりはビジネス上のものであった」などと釈明している。誰が事実を語っているのか、いないのかは現時点では不明だ。(文中敬称略。つづく)
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