2017年、米ネブラスカ州で25歳女性が失踪。出会い系アプリで知り合った女性に会いに行った直後、消息を絶った。背後にいたのは、28歳差のカップル。事前に鋸や漂白剤を買い込み、自宅で殺害、遺体を切断して遺棄した。

 犯行後も無罪を主張し続けたカップルだったが、決定打となったのは意外な証拠だった。彼らの恐るべき計画は、なぜ露見したのか? 文庫『世界の殺人カップル』(鉄人社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/最初から読む

写真はイメージ ©getty

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ベイリーとシドニーが「関係をもった日」

 ベイリーとシドニーが知り合ったのは2017年11月初旬。

 相手が女性だったため安心したシドニーは身の上話など200通以上のメッセージをやり取りした後、同月14日に初めて対面、ベイリーの家で時間を過ごす。このとき2人は性交渉を持ったらしい。翌15日も会う約束をして、職場を終えたシドニーをベイリーが車で迎えに行き自宅へ。その後のことは裁判でも明確になっていないが、己の意にそぐわぬシドニーの態度に怒りを爆発させ、2人で殺害に及んだらしい。

 ただ、15日の時点で犯行に使用したと思われる鋸やナイフ、証拠隠滅用の漂白剤を購入していることから殺害は事前に計画されていた可能性が高い。

 チラシやSNSで失踪したシドニーに関する情報が求められる一方、メディアはオーブリーとベイリーに疑惑の目を向けた報道を展開、警察も失踪から13日後の11月28日に彼らを要注意人物にみなしていることを公にする。

 対して2人はフェイスブックのライブストリームで、シドニーに会ったことは認めたものの、ベイリーとドライブをして友人の家まで送り届けただけと失踪に関する疑惑は一切否定した。

 しかしリンカーン警察は30日、別の詐欺容疑で2人を逮捕・拘束。シドニーの誘拐、殺害に関して厳しい追及を開始する。犯行を裏づける物的証拠は何もなかった。