僕が17歳でプロサッカー選手になったとき、「サッカー選手が終わったらどうするの?」ってよく言われたんです。17歳でこれからがんばろうというときに、そんなことを言われるのって意味わからないじゃないですか。

 でもそう言われるのは、サッカー選手を含めたアスリートの引退後に、良いイメージが描けていないからだなって思ったんです。そういう世間の見方を改善していきたい。

 あと、アスリートの中には、競技で当たり前にやってきたことをビジネスにうまく活かせていない人もいます。そこをサポートできれば、アスリートの価値はもっと上がると考え、会社を立ち上げました。

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酒井宏樹選手とともに、株式会社ASSISTを運営する(ホームページより)

新しいことを始める際に大事にしている3原則

――当時は、横浜F・マリノスでプレーしていましたが、ビジネスに割く時間は、どう捻出していたのですか。

大津 サッカーの練習が終わって、ほかの選手は遊びに行ったり、飲みに行ったり、自分の時間を自由に使うじゃないですか。僕はその2時間とか3時間をビジネスに割り当てていただけです。

 でも、その数時間で1件の交渉がまとまったりするし、次につながる交渉ができたりして、かなり動けるんですよ。僕は、その時間を大切にしていましたし、あとはオフシーズンに集中してビジネスをやっていました。

――なぜそこまで行動できたのでしょうか?

大津 何かを始める際、多くの人は一歩踏み出す勇気がないんです。たぶん99%ぐらいの人にはないんじゃないかな。逆に言えば、残り1%になれば勝てるんですよ。

 僕には新しいことを始める際に大事にしている3原則があって、1つ目は学ぶこと。2つ目は行動すること。3つ目は継続することです。

 

 この3つにはそれぞれハードルがあって、まず、みんな新しい分野や知識を学ぶことをしない。もし、学んで知識を得ても行動しない。行動しても1回で終わるとか、継続しない。

 ハードルをひとつひとつ乗り越えなきゃいけない中で、最終的にこの3つを全部できる人は10%もいないんじゃないかな。「これ、いいな」って言ったのに、次の日にはやらない、みたいな人が多いので。

 僕は、思ったら即、動くようにしています。ビジネスで成功するには、そのスピード感が欠かせないですね。

 大津さんは怪我で苦しんだ時期もあるが、日本代表でもプレーし、選手として才能が評価され、知名度も高かった。代表や海外でプレーした選手は、引退後、指導者や解説者、GMなどサッカー界での仕事に従事するケースが多い。