外側からサッカー界に寄付をしていきたい
――現役引退後、指導者や解説者、GMなどサッカー界での仕事に従事するという考えはなかったのですか。
大津 大津祐樹という個人が事業を展開するにあたっては、自分の武器である「サッカー」が必ず入ってきます。その経験をきっちり活かせる事業になるように、いつも考えています。
ただ、現状のサッカー界のビジネスにはあまり興味がないですね。日本のサッカーはどうしても寄付ビジネスになっている部分があるので、それを大きな規模にしていくのは難しい。マーケットの天井が決まってしまっているように感じます。
それは選手時代に見えていた部分でもあるので、僕は外側からサッカー界に貢献していきたいと思ってますね。サッカークラブを買うとか、オーナーになりたいという夢もあります。それは自分がクラブの中で働いてどうこうするよりも、外部からアプローチした方がスピード感を持って物事を進められるからです。
――スペリオ城北(東京都社会人サッカーリーグ2部)の経営に参画したのは、その理由からですか。
大津 そうですね。スピ―ド感を持って上のカテゴリーを目指していきたいですし、小さなクラブを大きくしていくことにも魅力を感じています。
チームは、昨年、東京都2部リーグで戦ったのですが、全体的に非常にレベルが高かった。監督もやらせてもらいましたが、指導の難しさ、勝つことの大変さを改めて感じました。
できるだけ早くJリーグにいけたらと考えているので、そのためにも地域の人や企業、応援してくれる人を巻き込んで大きなうねりを起こしていきたいですね。
昔では考えられないスピードで日本サッカーが強くなっている
――ちなみに今年は、ワールドカップがあります。日本代表は過去最強と言われ、期待されています。
大津 僕らが若い時は、日本がワールドカップで優勝するなんて話が全く出てこなかった。でも、今はワールドカップで優勝を目指すところまで来ています。
日本代表は海外で活躍している選手ばかりですし、昔では考えられないスピードで日本サッカーが強くなっているので、楽しみしかないです。
サッカーを辞めた身としては、ワールドカップを含め、日本のサッカー界が盛り上がってくれることがうれしいです。
Jリーグでは、ヴィッセル神戸の楽天の三木谷(浩史)さん、FC町田ゼルビアのサイバーエージェントの藤田晋さん、鹿島アントラーズのメルカリの小泉(文明)さんがチームに投資し、マーケットが活性化してきました。
Jリーグは秋春制になり、これからさらに日本のサッカーが変わっていくでしょう。そういう時代にサッカーができるのはうらやましい。僕もあと10年ぐらい遅く生まれたかったですね(笑)。
撮影=細田忠/文藝春秋
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