――病気を告白したのが、24年の7月でした。白髪についての告白と同時にしなかった理由は?
姫さん 病気のことはどう受け止められるかが心配で、明かすのには相当な勇気が必要でした。でもインスタグラムを含め、表に出ることが増えてゆくと同時に、みんなに見えている私はキラキラで元気なイメージだけど裏ではそうじゃない私がいるという現実が、耐えきれなくなって。
――告白して、どうでしたか。
姫さん “私もです”という方が意外と多かった印象です。私の姿が希望になるという声もいただいて、嬉しかったです。
「このままの自分で60歳になるのは絶対嫌だ」
――今、“年齢で『好き』を諦めない生き方”を掲げていらっしゃいます。
姫さん 人生100年時代だとしたら、50歳は中間地点。50歳になって更年期もあり、残りの人生をどう過ごそうかと考えさせられたんですよね。そのときいちばん強く思ったのが、「このままの自分で60歳になるのは絶対嫌だ」ということです。
仕事をしている人も子育てをしている人も、「もうこんな年齢だし」と自分に制限をかけてしまうか、「ここからは自分の好きなことをする」とチャレンジする勇気を持つかで、その後の人生が大きく変わる。私の場合、チャレンジ一択でした。
トライアンドエラーを繰り返しながら徐々に活動的に
――行動範囲は、随分広がっていますね。
姫さん 旅行も、少しずつ行けるようになりました。
もともと学生時代はいろんな外国に行くのが好きだったんです。それが病気で25年間どこにも行けなくなっていたんですけど、ある日、ふと上空を飛んでいる飛行機を見て、「ああ、なんだかすごく楽しそうだな」と思えたんですよね。その時、「行けるかも」という気持ちが沸いてきて、予定を立てました。出発の3か月ぐらい前から体力作りをして、メンタルも整えて。最初は九州へ、次に韓国へ。
――体力作りも。
姫さん パニック障害には運動がいいというので、ジムに10年以上通っているんですけど、運動で心拍数が上がると、脳が発作と勘違いして、実際に発作が出てしまいやすいんです。だから「このドキドキはパニックのドキドキじゃないんだよ」と脳に覚えてもらう作業を時間をかけてやってきました。
“この強度でこのぐらいなら大丈夫”という塩梅を自分で見つけなくてはいけない。最初は5分の運動でも発作につながりそうなドキドキだったのが、今は1時間ドキドキしてても「これは発作じゃない」と体がわかるようになりました。そうやってトライアンドエラーを繰り返しているうちに、「ここまでやって平気なんだから、飛行機も乗れるはず」というマインドに変わる瞬間があって。
これは本当に不思議で、というのも飛行機だけは絶対無理だと思っていたので。だって、飛行機は電車と違って途中下車ができないじゃないですか。そこがいちばんのハードルだったんですけど、やっぱり、「死ぬまでに絶対飛行機に乗って海外へ行きたい!」という思いが勝ったのかな(笑)。

