自立できず、学歴コンプレックスを子どもに転嫁した母親
――お父様は「父親としては失格」だけど、「自分が絶対に到達できない領域にいた」存在だと振り返られましたが、お母様にはどのような感情がありますか。
西村 母に対しては消えない陰性感情があるんですよね。自立ができない女性だと感じていて。父がここまで増長したのも、父のやりたい放題を母が容認してきたことが遠因だったのではないかとさえ思っています。
母は学歴に対するこだわりやコンプレックスがある人でした。自分自身は全てのアルファベットを書くこともできないような人でしたが、たびたび「私も家庭環境が悪くなかったらもっと……」みたいなことを言っていました。ことあるごとに同級生と私を勉強で競うように仕向けたり、進学先に口出ししたりしてきたり。関係は必ずしもよくなかった印象が残っていますね。
――進学先に口出し……というと、行きたい学校に行けなかったり。
西村 そうですね。私は元々、中学の友人たちと一緒に地元の府立高校に進学するつもりだったんですが、母の意向で、周辺でもっとも偏差値の高い私立高校に強制的に進学させられました。いわゆる名門附属校で、中学受験をしてエスカレーター式に上がってくる子たちが7割くらいのところです。
私立の中高一貫校に通わせられる家庭ということで、皆さん非常にお金があるわけですよ。恵まれた子どもたちが多くて、「なんで母の見栄のために私が苦しい思いをするんだろう」と嫌になっていました。名門附属校になると、頭脳ではなく家庭環境の勝負になる局面があるのに、母はその点をまったく考慮しなかったんです。
――学校に通うのも楽しくなくなりそうですね。
西村 はい、その頃は中学時代の友人達とよくつるんでいて、次第に学校へも行かなくなり、高2のときに退学をしました。母は怒っていたように記憶していますが、内心では「知ったことではない、俺は悪くない」と思っていました。その後は、引きこもりみたいな生活をしていましたね。
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