予約時に「絶対に言ってはいけないこと」とは?

(2)店を予約する時、「いい席にして」と頼む(ホスト側)

 これも熊谷社長から聞いた話だ。

「電話で予約される場合、接待ですと言ってくださるのはありがたいです。ですが『いい席にしてくれ』は言わないほうがいいでしょう。まず、どこがいい席かは、店とすれば判断ができません。どの席がいいと感じるかはお客さまの考え次第だからです。

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 個室がいい方もいれば、広い中央の席が好きという人もいます。また、電話をかけてきたのは接待する側の方ですけれど、接待される方の意向が反映されているわけでもない。すると、店に来て、『個室より普通の席がいい』とおっしゃることもあるのです」

予約時に「いい席」を頼むのもご法度だ ©GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート

 会食の席は接待の内容にもよるものだ。現場の人間同士の懇親であれば個室より、半個室、もしくは普通の席のほうがざっくばらんでいい。経営幹部の会食であれば個室にしておくべきだ。

(3)下見をしない

 また、個室でもそのありようはさまざまだ。たとえば、ラリアンスにはトイレ付きの個室がある。使うのは一部の政治家、芸能人、スポーツ選手といった顔と名前が知られている人たちである。そういう人たちはトイレのために外に出ると写真を撮られてSNSにあげられてしまうおそれがある。そもそも会うこと自体が秘密だった場合、会食している事実を暴露されては困るのである。

 著名人も数多く訪れるラリアンス。そこでは、理由のある人たちはトイレ付き個室を使う。個室への出入りも裏口を使ったりする。SNSでプライベートがさらされる時代、こうした個室を用意する店は増えていくのではないか。

 では、「いい席が欲しい」と思う接待側の人がするべきことは何か。相手がどういう席を望んでいるかを聞き、さらに、実際に使う店まで下見に行くことだ。もっとも、何度も行って、よく知っている店の場合は下見はいらない。

次の記事に続く 「商社の接待」ではここまでやっている…伊藤忠商事・岡藤会長の“もはや伝統芸能”な「もてなしテクニック」とは?

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