ネガティブにならずにいられる理由「自分たちのせいにしない」

――例えば「今日のライブはあんまりウケなかったな」みたいな日もあるのかなと思うんですが、どうしたらネガティブにならずにいられるんですか?

零士 「ダメなんじゃないか」みたいな気持ちに覆われそうになることはあるんですよ。だけど一瞬で2人とも、「その気持ちに飲み込まれたら意味ない」ってなるんですよね。

©細田忠/文藝春秋

山口 仮にウケなくても、自分らのせいにはしてないですね。

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零士 相方のせいには絶対しないんですよ。「いやいや、今日(現場が)おかしかったよな」みたいな感じなんで。

山口 相方のせいにしだすと、コンビが終わるんすよね。

零士 終わるし、自分という人間をなんか嫌いになっていく気もしていて。単純なことなんだけど、すごく活躍している人と本当はそんなに差がないんだって、自分を信じられるかどうかという気がします。

 ネガティブな気持ちって絶対に襲ってくるんですけど、みんなそういう気持ちに負けてほしくないですね。でも、僕は1人だったらここまでの気持ちにはなれなかったかもしれない。自分と同じ根底のやつが隣にいるから、できていることなのかも。

山口 一緒に住んでるしね。

零士 一緒に酒飲んで、「俺らおかしくなかったよな」って確かめられる人間が横にいるのはかなり大きいかもしれない。

山口 「何も間違ってねー」ってずっと思ってたもんな。

©細田忠/文藝春秋

零士 例えば仕事でうまくいかなくても、ここの関係が楽しかったらいいや、というところに絶対行き着くんです。2人で楽しく過ごす時間を増やすために東京に出てきてお笑いをしているから、惑わされたくないなというところはありますね。

――どういうときに、惑わされたくないな、と思いますか?

零士 僕らはイジることはあっても、誰かをサゲて笑いを取ることってあまりしないんですよ。だからライブとかでそういう笑いが生まれたりすると、はっとします。これでもお客さんは笑うんだ、とか。そういうときに「いやでも山口と一緒にお笑いをやっているときの楽しさが一番大事だからな」っていう気持ちになると、戻ってこれるんですよね。

――カナメストーンは戻ってこられる場所なんですね。

零士 そうなのかも。呼んでもらった仕事はもちろん全力で頑張るんですけど、僕ら2人で漫才をしている時間が一番好きなんですよね。だから僕らにとって戻って来る場所って漫才なのかなと思ってたけど、そもそもコンビに戻ってきてるのかもしれない。