「奇跡」が起こり、因縁の韓国戦へ

 韓国が3戦全勝で準決勝進出、1勝2敗の日本は最後の枠をアメリカと争っていました。アメリカ対メキシコ戦でアメリカが勝てば準決勝進出、メキシコが勝った場合は3チームが1勝2敗で並んで失点率の勝負になります。

 メキシコは勝っても失点率で日本を上回ることはできず、日本がアメリカを上回るには、アメリカが3点以上取られて負けることが条件でした。そんなの無理に決まってるというのがみんなの雰囲気で、でも僕は『メキシコ、奇跡起こさねえかな』とひそかに期待していました。

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 そうしたら、メキシコがアメリカに勝った。しかも2-1。3失点というのは9回を守った場合で、この日はアメリカが先攻だったため、負けたアメリカの守りは8イニングでした。それが幸いしてギリギリの決着(日本の失点率は0.28、アメリカは0.29)だったとか……勝つ気ねえじゃんと思っていたメキシコですが、試合前日にディズニーランドへ遊びに行ってリラックスしたのがよかったんですかね(笑)。

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 準決勝でついに韓国に勝って、日本は決勝へ勝ち進みます。相手は準決勝でドミニカを倒したキューバでした。(デビッド・)オルティスや(アルバート・)プホルスがいたドミニカと戦いたいと思っていましたが、キューバはアテネ五輪で金メダルを獲っています。それまで僕は国際試合の決勝で投げたことがなかったので、決勝で投げて、絶対に優勝したいと思っていました。