――何が起きたのですか?
佐野 会議中に、どうしても眠ってしまうんです。大切な会議なのに、ウトウトしてしまったこともあります。自分でもまずいと思って、いろいろと工夫したんですけど、効果はほとんどなくて……。
当たり前ですが、上司からすごく怒られましたし、同期からも「やる気がないなら帰って」と言われてしまいました。それでも、居眠りを続けてしまう。そんな自分が本当に嫌でした。
――原因はわかったのでしょうか。
佐野 病院を受診したら、ある病気が原因だったことが分かったんです。私が怠けていたわけじゃなく、体の問題だった。原因がわかったときは、正直ホッとしました。薬を処方してもらってからは改善して、今は早起きしても居眠りをしなくなりました。
「SNSでの発信を制限されることには複雑な思いがあって……」
――体調が落ち着いてからは、業務に集中できるようになった?
佐野 はい。ただ、別の問題が発生して。私は就職前にモデルやタレント活動を引退していましたが、銀行に入社してからもSNSの発信は続けていたんです。
ミスコン時代から応援してくれているファンの方がいて、その方たちとの繋がりは絶ちたくなかったから、会社員として働きながらもSNSだけは続けていきたくて。 入社前に、会社にもそのことは伝えていました。
――会社からは、なんと言われていたのでしょうか。
佐野 「SNSの発信については禁止していない。具体的なことは、相談しながら決めましょう」と言われていました。でも、そのすり合わせが大変だったんです。
会社のルール上、副業は禁止されていなかったのですが、従業員のSNS利用に関する明確なルールはなかった。だからこそ、何をどこまでやっていいのか基準が曖昧で、新しい投稿をするたびに人事部への確認が必要だったんです。
毎月のように話し合いを重ねては、「ここは控えてほしい」と言われることが続いて。本当は伝えたいことがたくさんあるのに、一つひとつ制限がかかっていくのが苦しかったです。
――そうした状況の中で、会社との関係はどうなっていったのですか。
佐野 人事の立場からすれば、発信を慎重にしてほしい事情があるのもわかっていました。でも、就活の時に「自分の強みを隠してまで入る会社なんて、行く意味がないよ」と背中を押してくれた会社だったからこそ、SNSでの発信を制限されることには複雑な思いがあって……。
それに、人事部との話し合いが毎月のように続くと、どうしても社内での見られ方が気になってしまう。評価にも関わってくるだろうな、と感じていました。そういう状況もあり、今後の人生をすごく真剣に考えるようになって。入社半年頃から、このまま銀行で働き続けるかどうかを本気で考えるようになりました。

