というのも、犯人と警察しか知らない「秘密の暴露」の切り札にするため、報道陣には決して明かしていない捜査機密があったからだ。
怜子さんの首には当時怜子さんが穿いていた下着が巻きつけられ、喉仏が骨折するほど強い力で絞め上げられていた。また、膣の中からは怜子さんの左足の靴下が見つかり、その靴下にも犯人とみられる男の精液が付着していた。
イギリスの超能力探偵が“霊視”を試みるも…
このような異常な遺体の状況から、サディスティックな快楽殺人鬼の仕業とみられていた。性欲と暴力が直結しているタイプで、いつ第2の犯行があってもおかしくない状況だったのだ。だが、前科前歴者リストの中にはこのDNA型の持ち主が見当たらなかったのである。
その後、怜子さん事件は有名なコールドケース(長期未解決事件)となり、あるテレビ番組はイギリスから超能力探偵を招き、怜子さん事件の犯人を“霊視”したこともあった。
「怜子さんは歩いて帰ろうとしたが、犯人の車に乗った。犯人の車はトラックで荷台が幌(布製)のもの。自宅近くで車を降りた怜子さんを後ろの荷台に連れ込もうとして、抵抗されたので首を絞め、のどを潰した。暴行された後、車から自宅に向けて逃げ出した怜子さんを追いかけ、最後の一撃を見舞った。
犯人は怜子さん宅と職場を中心として、半径1.6キロ以内に住んでいた30~40代の男。現在は転居している。職場の焼肉店で怜子さんとは顔見知りだった。怜子さんに好意を持っていた。犯人の名前には『マルコ』や『マヤ』という音が入っている」
それを機に多数の情報が寄せられたが、それでも犯人は捕まらなかった。
ようやく状況が動いたのは、7年後に電気設備業をしている川本俊幸(同32)という男が別件で逮捕されたことがきっかけだった。