父親と一緒にいる子どもを見かけるたび…

――育児を支え合うはずのパートナーが、責任を放棄してしまった。

ゆり姫 そうなると、やっぱり幼稚園に子どもを通わせている家庭って、両親とも揃っているのが普通じゃないですか。園の行事でも、周りはお父さんのいる家庭ばかりで。

 ショッピングモールや公園でも、父親と一緒にいる子どもを見かけるたび、自分の子に対して「両親揃ってなくて、悲しい思いをしてるんやろな」と申し訳なくて。正直、周りの家族が羨ましいという思いもありました。

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――子育て中は、周りとの違いがとくに引っかかりますよね。実際に、お子さんから父親の存在について言及されることは?

ゆり姫 それはなかったですね。子どもなりに、気を遣ってくれていたのか……。ただ私自身も、娘が小学校に上がる頃には全然気にならなくなっていました。小学校になると周りの親と顔を合わせることも減りますし、そもそもシングルの家庭も珍しくないですからね。

 

中学受験、親子でボロボロになりながら…

――最初に妊娠された当時から、お子さんの将来について考えていたとのことですが、それは第2子のときも同じでしたか?

ゆり姫 ええ、とくに下の子は男の子なので、一生自分でお金を稼いで、家族も養っていかなきゃいけない。そう思って、最初は小学校を受験させたんです。それは面接で落とされてしまったんですけど、中学でまた受験して。

――小学校から! 相当な気合いの入れようです。

ゆり姫 やっぱり、元夫がしょうもない男だったので。「あんなひどい男になってほしくない」と、いいところに勤めてもらえるよう、今できることは全部やってあげようと必死でした。

――ただ中学受験は、親も子どももメンタルを削られるとよく言いますよね。

ゆり姫 ほんとに。ものすっごいお金もかかりましたし、なかなか言っても勉強してくれないし……。子どもに理解してもらって、モチベーションを保ってもらうのが大変でしたね。

――息子さん本人としては、あまり乗り気ではなかったんでしょうか?

ゆり姫 やっぱり、周りの友達はまだ遊びまわっていますから。そのなかで、小学5年生から毎日お弁当を持って、夜の10時まで塾に通って。「どうして自分だけ」というのはあったと思います。それで一時期、抜け毛が酷かったときもありました。

――ストレスで、髪の毛が?

ゆり姫 もう、バァーって抜けちゃって。見ていて辛かったですけど、とにかく「もう少しだよ、頑張って」と声をかけつづけることしかできなかったですね。それでもどうにか受験まで漕ぎつけてくれて、志望していた中高一貫校に合格できたんです。

――受験でしんどい思いをしたぶん、中高一貫校なら自分の関心に没頭できそうですね。

ゆり姫 ええ、入ってからは本人も楽しそうに過ごしてくれていて。中学からバスケを始めて、この春から高校生になるんです。