東京アニメアワードフェスティバル2026(TAAF2026)で、アニメーション界への多大なる貢献を讃える「アニメ功労部門」で顕彰された漫画家・竹宮惠子氏。3月15日に行われたトークショーでは、2007年放映のテレビアニメ版の話題から、竹宮氏が描き続けてきた「少年」というテーマが話題となった。聞き手は高橋望氏(特定非営利活動法人アニメ特撮アーカイブ機構理事)が務めた。(全2回の2回目/最初から読む)
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2007年テレビ版:アニメ表現の進化と「分かりやすさ」
高橋 2007年のテレビアニメ版は、表現がだいぶ違います。劇場版が実写キャストによる重厚な演技だったのに対し、こちらは人気声優たちによる「キャラクター作り」が非常に素敵でした。これこそがアニメの進化であり、大衆化なのかなと感じたのですが。
竹宮 そうですね。人気声優さんがどんどん前に出てくるようになった時代だなあと思いますね。1980年代のアニメブームが一度終わって、その後にエヴァやセーラームーンがあって、またアニメが盛り上がってきて。深夜アニメとかもどんどん出てきた時期だったので、その勢いが作品にも表れているなという気がしました。
高橋 再アニメ化については、先生も驚かれたのではないですか?
竹宮 本当に、私自身も驚きました。またアニメになるんだっていうことに。ヤマサキ(オサム)監督が、今日も会場に来てくださってると思うんですけど、当時訪ねて来ていただかなかったらこれは生まれてないんだなと思いました。とても思いがけないチャンスを持ってきてくださったと感謝しております。
高橋 先生も放映を毎週欠かさずご覧になっていたんですか?
竹宮 はい。当時も「私の産んだ子が今度は何をするんだろう」というドキドキ感がありました。深いところまで説明するために、ちゃんとキャラクターの設定も変えてあるし、全ての関係者が巧みに絡んでいくようにされてるなって、今日は思いました。
高橋 原作には竹宮先生ならではの女性らしい細やかさや作家性がありますが、アニメになると非常に「見やすく」なっている印象です。
竹宮 それは本当に難しい話ですね。原作は、誰でも読めるとは限らないかもしれない、と思うような作品なので、それを分かりやすく解いてくださったっていうのは本当にありがたいことです。一回観ただけでは分からないだろうことでも、言葉がきちんと選ばれていて、すごくよく語られていると思いました。

