みんな大好き武蔵野線。東京の外縁をぐるりと環状に走る武蔵野線。それに乗って車窓を眺めていると、吉川美南~新三郷間で異様な光景を目にすることになる。

 何が異様なのかというと、とてつもないほどに大型商業施設が並んでいるのだ。イオン、ガリバー、間に倉庫を挟んでコストコ、ららぽーと、そしてイケア。まるで大型商業施設の全部入り。ラーメンだったら1500円はくだらない。

“ナゾの大型施設ラッシュ地帯”の正体とは? 撮影=鼠入昌史

“ナゾの大型施設ラッシュ地帯”の正体とは?

 武蔵野線はもともと取り立てて何があるわけでもない田園地帯に建設された経緯がある。だから、沿線には他にも大型商業施設は少なくない。越谷レイクタウンはその筆頭だ。

ADVERTISEMENT

 が、そうは言っても吉川美南~新三郷間の全部入りは異様といっていい。いったい、どういうことなのだろうか。その謎を解き明かすべく、吉川美南駅から新三郷駅までを、商業施設に沿って歩いてみようと思う。

今回の路線図。わずか1.5kmほどの狭い地帯に、大型商業施設が並んでいる。

 吉川美南駅は、2012年に開業した新しい駅だ。立派な橋上駅舎と2面3線のホームを持ち、なかなか規模も大きい。

 南側にある西口を出ると、大きな駅前広場とその向こうにイオンのエントランスが見えている。駅前通りの向こうにはケーズデンキ。そして傍らには巨大なマンションが建っていた。その裏手には、ずらりと一戸建てが並ぶ住宅地だ。

 
 

 吉川美南駅は、駅前の至る所が真新しい。駅が開業してから10年ちょっとしか経っていないのだから当たり前といえば当たり前。いわば、平成末期から令和にかけてのニュータウン、といったところだろうか。

 では、この清新な町ができる以前はどんな風景が広がっていたのだろうか。その答えは、イオンとは反対の駅東口に出ればすぐにわかる。