ヤマハ:RD50SP/YSR50
「ヤマハの美学が詰まった、空冷の名作とミニレプリカの象徴」
RD50SPは、空冷エンジン時代の最後を飾った名車であり、そのスタイルは今もファンを惹きつける。一方、YSR50は、大排気量のレーサーレプリカをそのまま縮小したような姿で登場。「見た目はおもちゃのようですが、走らせれば本格的。レプリカブームを原チャリの世界に持ち込み、後のミニバイクブームを牽引した功労者です」(呉尾氏)
カワサキ:AR50
「カワサキ唯一の50ccスポーツ。徹底的なライバル研究から生まれた一台 」
中・大型バイクを中心にラインナップするカワサキが、満を持して投入した一台。
ライバル機種の多くが2本リアサスペンションを採用していたのに対し、AR50は、現在大型モデルも含めて採用されているユニトラックサスペンション(1本リアサスペンション)を装備していた。ライムグリーンのカラーリングとあわせて、他メーカーとは一線を画す「カワサキ・ブランド」に憧れる少年たちの唯一の選択肢となった。
超個性派・レジャー・迷車系
既存の枠組みに捉われない自由な発想と、メーカーの遊び心が結晶となったユニークなグループ。
ホンダ:ビート
「世界初の2輪用ターボのような快感。点火タイミングを変える魔法のペダル」
1983年に発売されたこのスクーターは、控えめに言って「狂っていた」。呉尾氏は「最大の特徴は『V-TACS』と呼ばれる可変排気タイミング機構。ステップボードにあるペダルを踏み込むと、エンジンの特性が豹変し、一気に加速するんです。ペダルを踏んで加速するなんてまるでSFアニメ。こんな“頭おかしい”発想のバイクは後にも先にもこれだけでしょう」と絶賛する。
スズキ:ストリートマジック
「スクーターなのにニーグリップができる。変態的合理性の結晶」
見た目はスポーツバイク、しかし中身はオートマチックのスクーター。呉尾氏は「スクーターの利便性を持ちながら、本格的なコーナリングが楽しめた。スズキらしい『変態的』な合理性が詰まっていました。当時は理解されにくかったが、今見ると非常に理にかなったストリート・ファイターです」と評価する。TOKIOの長瀬智也を起用した「オレマジ! ストマジ!」のCMコピーも話題となった。
ホンダ:ジョーカー
「スクーター界のアメリカン。規格外の巨大さと存在感」
1996年に登場したジョーカーは、原付の枠を超えた存在だった。巨大なハンドル、深く被ったフェンダーはまさにハーレーのようなスタイルだ。
「50ccなのに車体は125ccと同じで、スクーター史上最大級のデカさ。これで2ストエンジンを積んでいるから、走りも意外とパワフル。道行く人が思わず二度見するような圧倒的な個性がありました」(呉尾氏)





