「噛む力もないし、痛いし」右上顎を全摘出してからの苦労

――右上顎を全摘してから、日常生活で大変だったことは。

もりひ 免疫は落ちますね、確実に。しょっちゅう熱出してたんで。あと、食べづらいです、やっぱり。右が全部ないんでね。それに慣れるのに半年、いや1年かかりましたね。噛む力もないし、痛いし、みたいな感じでした。

――どれくらい入院を。

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もりひ 1、2週間やったかな。傷口が安定するまで入院でした。夜は1人なんで、寂しいんですよ。しかも小児病棟だったから、ちっちゃい子たちがギャン泣きして病棟に響くんです。

 小6だとお兄ちゃんの扱いになるから、甘えたこと言ってられないし。ギャン泣きを聞いて凹んでましたけど、「あんな小さい子たちも頑張ってるしな」なんて考えて。

――右上顎全摘の際、やっと医師から「がん」だと告げられたわけですか。

もりひ いや、お医者さんから「がんですよ」と聞かされなかったです。治る、治らないという話もなかった。まあ、時の運というか「やってみないとわからない」って雰囲気でした。

もりひさんの高校時代(もりひさんのYouTubeチャンネルより引用)

「病院の先生になりたいとは考えなかった」小6の時に思い描いていた将来の夢

――そうした状況のなかで、どんな将来の夢を思い描いていました?

もりひ その頃から接骨院の先生やったらしいです。野球とかソフトボールをやっていたんですけど、自分に才能ないことぐらいは小学校6年生ぐらいでは気づいていたんで。

 あと、人としゃべるの好きやし、だったら接骨院の先生だと。なぜか病院の先生になりたいとは考えなかったんですけど。

――どうしてでしょうね。

もりひ どっちになりたいと聞かれたら、自分に優しいほうを選ぶじゃないですか。今は病院の先生とは仲良くなって、めっちゃ親身になってくれるんですけど、小学校6年生のときは冷たい印象があって。

 そのお医者さんは別として、機械的に診る方が多いですね。ヒトというよりは、ブツとして接するというか。でも、ヒトとして診ていたら、たぶんその人が壊れちゃうと思いますよ、お医者さんは。情が入っちゃうと無理でしょう。