ミドル世代が「マッチングアプリ」ではなく、「合コン」を望むワケ
若年世代の出会いの手段として定番なのはマッチングアプリですが、ミドル層向けのこうしたアプリも存在します。既婚者に限定したアプリも存在します。しかし、「見知らぬ人と1対1で会うのが怖い」と感じる人がこの世代には若年世代よりもかなり多いようです。
その点、既婚者合コンは、ミドル層の多くが若いころに経験している、馴染み深いリアルな「合コン」スタイルですから、参加へのハードルが低く感じるようです。また、参加にあたってはアプリのインストールを必要としませんし、詳細な個人情報を登録し、公にする怖さもなく、その点でも、中年向きのサービスと言えるでしょう。
私個人としては、かつての合コン文化よもう一度、などとは断じて思いませんし、絶対に許されないことだと思っています。私が20代のときに勤めていた広告代理店では、同期全員がものすごい激務だったにもかかわらず、毎晩合コンをしている人も多くいましたが、さすがにもうあそこまで時間を割けない人も多くなっているでしょうし、あそこまでの体力がなくなっている人も多いでしょうし、何より昔と比べ、コンプライアンスが厳しい時代になっています。
ただ、あのころの楽しさを今の団塊ジュニア世代やポスト団塊ジュニア世代が懐かしがり、既婚者合コンで追体験に浸る──その心の若さやエネルギーの存在自体に関してはある程度理解はできます。
社会でまだバリバリ働ける活力と、新しい出会いを求めて積極的に動く活力は、根っこでつながっている面もあるかもしれません。彼らが「まだ現役」でいるためには、少なくとも心の若さは必要なのかもしれません(本当はこのエネルギーを何とか他の生産的な方向に持っていっていただきたいところですが)。
彼らの親世代、団塊世代の常識からすれば、50代はもう「恋」をする年齢ではなく、多くの人にとってはする機会も場もなく、そろそろ枯れ始める(枯れ始めざるをえない)時期だったことでしょう。しかし平均寿命も健康寿命も延びた今、「枯れる」のが少し先延ばしになっている証左が「既婚者合コン」なのかもしれません。
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