制限時間の中で、決まった食べ物をどれだけたくさん食べることができるのか――。桁外れの健啖家が集まって、各々の自慢の胃袋を競い合うのが、フードバトルだ。
いまから四半世紀ほど前の2000年前後。テレビ東京系列『TVチャンピオン』の企画「大食い選手権」や、TBS系列で放送された『フードバトルクラブ』などが人気を博し、フードバトルはちょっとしたブームを呼んだ。
その中で、小林尊とともにトップランカーだったのが、ジャイアント白田こと白田信幸だ。2007年にフードファイターとしては引退し、現在は「串カツしろたや」の経営やバラエティ番組への出演などの活動を行っている。
ときに“食べられないキャラ”などとしてイジられることもある白田だが、往年の実績は色褪せない。フードバトルの舞台裏で、ジャイアント白田は何を考えながら戦っていたのだろうか。(全2回の1回目/つづきを読む)
◆◆◆
がむしゃらに食べるだけでは勝てない
傍から見れば、ただただ大量に食べ続けているだけに見えるフードバトル。しかし、その実はかなり戦略的なゲームだったと、白田は言う。
「もちろんね、あまり好きじゃない食べ物もあるし、脂っこければ胃もたれすることもある。でも、それは勝負の中では関係のないことですから。まったく考えたこともありません。好きな食べ物だったら、試合前にちょっとテンションが上がるくらいです(笑)。始まっちゃえば、それも関係ない。
食材の固さとか噛みやすさ、何回咀嚼したら良い感じに飲み込めるのか。最初はそういうことを頭の中で整理していました」
同じステーキでも、肉の固さや脂身の量など、特徴はそれぞれ。それを把握し、どのように食べていくのかを考えていくのが第一歩なのだ。
思った以上に食べにくい場合は、水で流し込むから水分量が増える。相手のレベルを見積もるのも戦略上のポイントだ。ペースを上げる必要があるなら、噛む回数を減らすか、水を増やすか。
「食材や相手のレベルを考えると、ここはそんなに頑張る必要なく楽に勝てるなとか、そういうのも考えますね。テレビ的にある程度良い記録を作ることも意識しますが、連戦だったらその先も考えて戦ってゆく。
ただ食べれば良いわけじゃないところが、難しさというか、面白さだと思います」

