国民の7割前後が支持し、実は安倍元首相も容認していた「愛子天皇」。しかし高市首相が推し進める皇室典範の改正は事実上、その道を封じ込めるものだ。彼女は一体、皇統の安定的な継承をどのように考えているのか――。

男系男子にこだわる高市首相 ©時事通信社

 “天皇流”のご質問で…

「懐かしいお客様もお越しになりますか?」

 その問いかけには、慈愛に満ちたお人柄が凝縮されていた。

 今年4月、天皇皇后とともに2日間にわたって福島県を訪問された長女の愛子さま(24)。初日の6日、ご一家が双葉町にある東日本大震災・原子力災害伝承館を訪れた時のことだ。6年前、同館のそばでファーストフード店「ペンギン」を復活させた山本敦子さんが、当日の会話を振り返る。

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やわらかな笑顔が印象的な愛子さま ©時事通信社

「愛子さまのご質問には大変感銘を受けました。震災前、学生だったお客様が今のお店を訪ねてくれることを、事前にお調べしてくださったのでしょうか。お薦めのメニューも聞いてくださり、途端に場が和やかになりました。両陛下の国民を想う気持ちがしっかり愛子さまに受け継がれているのだろうと、直に感じることができた時間でした」

被災地で懇談される天皇ご一家 ©時事通信社

 “天皇流”のご質問でおのずと周囲を魅了される――備わっているのは、まぎれもなく直系の品格だ。

高市首相は「女性天皇は誕生できません」と明言

 高市早苗政権下で、皇室典範改正に向けた議論が加速している。5月15日には、今国会2回目となる皇族数確保に関する与野党の全体会議が開かれた。

皇族数確保に関する全体会議 ©時事通信社

 土台となるのは、2021年に政府の有識者会議が報告書をまとめた(1)女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する、(2)旧宮家の男系男子の子孫を養子として皇室に迎える――の2案だ。

「(2)案に反発していた中道が方針転換し、主要政党は両案に賛成か実質容認の姿勢になった。森英介衆院議長は会期末(7月17日)までの法案成立に意欲を見せています」(政治部記者)