昭和34年、東京・善福寺川で発見された女性CAの他殺体。捜査線上に浮上したのは、彼女と連れ込み宿に出入りしていたベルギー人神父だった。

「事件の結末」を、鉄人社の新刊高度経済成長期の日本で起きた37の怖い事件』よりお届けする。(全2回の2回目/最初から読む)

写真はイメージ ©getty

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捜査線に浮上した外国人神父

 ベルメルシュは1948年に初来日し東京・目黒のサレジオ修道会(ローマ・カトリック教会の修道会の一つで、イエズス会に次ぐ規模)で学びを深め、1953年に神父の資格を取得。

 サレジオ会の布教事業をあずかるドン・ボスコ出版に転属し、副社長として会計全般を取り仕切っていた。

 武川さんとは、事件前年の1958年夏ごろに彼女がカトリック系の書物を探して相談に訪れたことから知り合い、その後、ベルメルシュ神父が武川さんの勤務先である聖オディリアホーム乳児院に足を運び、急速に親交を深めていったようだ。

 教会関係者の間でベルメルシュ神父は「明るい庶民的な神父さん」「茶目っ気のある人」といった評判が聞かれる一方、過去には救援物資の横流しの疑惑などがあることもわかった。