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さらに聞き込みを続けると、武川さんの寄宿先近くで彼女らしき女性と外国人男性が乗ったルノー車がエンジントラブルか何かで車体を押していたとの目撃情報が得られた。ルノーはベルメルシュ神父が日頃使用する修道院の車両である。
また武川さんがロンドンで研修中にドン・ボスコ社から手紙が届き、中に日本の郵便切手が大量に同封されていたことも判明した。
被害者と連れ込み宿に行っていたことが発覚
捜査陣はベルメルシュ神父が武川さんの死に何らかの形で関与していると確信したものの、自分たちの動きが報道されると外交筋からの干渉を受けることを考慮し、秘密裡に捜査を進める。
その中で興味深い情報が入った。
BOACに推薦した叔父から武川さんの身辺調査を行ったところ、1959年1月の始めに「原宿まで車で送ったことがあった」そうで、そのとき彼女は皮手袋を土産に持っていたという。
さっそく、原宿界隈での足取りを追っていくと、駅前の連れ込み宿「菊富士ホテル」で以前武川さんと外国人男性の利用があったと判明し、顔写真から男性はベルメルシュ神父と特定される。
ホテルの利用は彼女がスチュワーデス試験に合格し、勤務先の乳児院を辞めた直後の1月8日だった。