声の大きな男系男子論者に押されている
ただ、このような議論をするにあたって、日本の若者の間で皇室への興味が薄れていることは懸念しています。イギリスでは11人ほどの王族だけで、3000もの慈善団体や組織の会長に就き、公務をこなしています。また、その情報をSNSも利用して、積極的に発信してきました。
22年に亡くなったエリザベス女王は生前、お1人で600以上の団体のパトロンを務めていました。決してお飾りではなく、団体の幹部らを宮殿に招き、コロナ禍にはオンラインでミーティングをするなど、最期まで運営にも積極的に関わっていました。
王室メンバーが、自分自身でチャリティー団体の発起人になることも多い。
民主主義と、世襲によって王位や皇位が継承される君主制は、相反する制度のように思えてしまいます。ただ、王室や皇室は、政府の手がどうしても行き届かない社会福祉の拡大、学術や芸術分野の振興などの役割を担っています。こういった活動を通じ、民主主義を補完することで、国民から“大切な存在である”と思ってもらえるのです。
日本の皇室が情報発信のためにSNSを始めたのは、ようやく24年になってからです。成年皇族は16名いますが、代表などを務める団体は約100とかなり少ない。公務の数も、イギリスに比べれば物足りない。
日本では、国民の大多数が女性天皇を支持しながらも、「皇位継承制度を改正すべきだ」という強い機運が起こっていません。少数ながらも、声の大きな男系男子論者に押されてしまっている。
その背景には、皇室の情報発信や公務の少なさなどの問題があると、私は考えています。
「週刊文春 電子版」では、旧宮家の生活実態や本人たちを連続直撃した【「愛子天皇」大論争に新展開】旧宮家・男系男子の衝撃告白「女系天皇でいい」など続報を配信中。また、女性・女系天皇の賛否についての25000人アンケートの結果や「愛子天皇」をなぜ高市首相は拒絶するのか《宮内庁長官を直撃》など「愛子天皇」論争について詳しく報じている。

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