「妻が2階から転落した。口から血を流している」——この119番通報が、山梨県で起きた凄惨な事件の幕を開けた。駆けつけた救急隊員を待ち受けていたのは、想像を絶する光景だった。
傷口に瞬間接着剤、説明は支離滅裂……夫の不可解な行動
ゴミが溢れかえり、泥だらけの室内。浴室にも荷物が積み上がるその家で、被害者の女性(当時28)は真冬にもかかわらずTシャツ1枚、下半身は裸の状態で布団に横たわっていた。布団の上には脱糞の痕跡があり、背中や手足には多数の打撲痕、後頭部はコブだらけ。さらに右腰には骨にまで達する20センチの切り傷が化膿していた。
それほどの重傷を負いながら、夫(同44)が施した「治療」は、患部にオキシドールを噴射し、傷口を瞬間接着剤で塗り固め、キッチンペーパーと食品用ラップをガムテープで留めるというものだった。なぜ病院へ連れて行かなかったのかと問われると、「彼女が大丈夫だと言うので」「病院は行きたくないと言うので」と繰り返すばかりだった。
女性はその後、出血性ショックにより搬送先の病院で死亡が確認された。警察の事情聴取に対し、夫は「以前にも酔っぱらって2階から飛び降りたことがあったので、また同じだと思った」と語ったが、司法解剖の結果、2階から飛び降りた形跡はなく、胆嚢の破裂も判明。日常的な暴行の痕跡も確認された。警察は夫を殺人容疑で逮捕した。
この事件、平成27年の山梨県でいったい何が起きていたのか。夫が「合意の上だった」と主張する暴行の背景には、自宅から山ほど押収されたアダルトグッズの存在があった——。
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