「生涯を志半ばで終われるのって、幸せ」

《最近思うんだけどさ。誰かが亡くなったときによく「志半ばで」って言うじゃない。「志半ばで残念でしょう」って。でもさ、志って死ぬまで持ってたいと思うのね。今度何しよう、今度何しようって。そこに到達したらまた次の何かを見つける。そうすると、生涯を志半ばで終われるのって、幸せなんじゃないかなって。だから死ぬまで志があって、そのプロセスを楽しめばいいと思うのよ》(『週刊文春WOMAN』前掲号)

 昨年、79歳の誕生日の翌日には、習い事や趣味などの仲間を招いてバースデーパーティーを開き、参加者には個人でもグループでもいいので何か出し物をするとの条件をつけた。《これぞ大人の発表会! 年齢を重ねると、人前で歌ったり、習い事を披露したりする機会なんてほとんどないでしょう? だから私の誕生日を利用して、みんなの発表の場にしたかったんです》と、中尾はシニア雑誌での連載でその意図を明かしている(『ゆうゆう』2025年9月号)。

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 自分が楽しみながらも、人の役にも立つ。中尾がシニア雑誌の常連で、理想的な年齢の重ね方のロールモデルのようになっているのもうなずける。数年前に運転免許と愛車を手放し、昨年には“電車デビュー”したという。いざ電車に乗ってみたら、その便利さに気づき、《車だと行きにくかったところにも気楽に行けて嬉しい。世界が広がりました》という(『婦人公論』2025年4月号)。

 TOKYO MXの情報番組『5時に夢中!』に金曜日のコメンテーターとして出演するようになって17年が経った。今年9月にはミュージカル『ファニー・ガール』への出演を控える。いまはスケジュール帳を埋めて眺めるのが何よりの趣味だという。生涯現役でいることで、老人でも世の中の役に立つことを示したいという中尾にとっては、どんな予定もこの目標を達成するためのプロセスであり、楽しむ術なのだろう。

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