――普段お家ではどんなお話を?
澤 仕事のことを話したり、娘の学校のこととか、友達や仲間の話、あるいは映画やテレビなどのたわいもない話……。何でも語り合っています。
口喧嘩では言い負かされることも多いです。大事な話し合いになると、夫は「抜本的に……」とか硬い言葉をよく使うんですよ。「夫婦の会話でそんなワード使うの!?」と最初の頃は戸惑いましたね(笑)。
妊娠中、夫に当たってしまったことも
――澤さんの妊娠中、辻上さんは女性ホルモンの影響なども進んで調べていたとか。
澤 そうなんです。イライラして夫に当たってしまったこともあったんですが、「普段なら怒らないようなことなのに」と不思議に思ったのか、「妊娠中、女性の体はどうなるのか」「ホルモンバランスがどう変わるのか」とか調べてくれていました。「父親になる人へ」みたいな本も読んでいましたね。
出産にも立ち会ってくれました。本当は血を見るのも怖い人なのに、「出産は命がけのもの。何かあったら大変だから」と自分から言ってくれて。片時も離れず一緒にいてくれて、本当に心強かったです。
「まずは妻に抱かせてあげて下さい」
――出産はすんなり?
澤 なかなか出てきてくれなかったんです。娘は頑固なところがありますが、その性格はお腹にいる時から形成されていたのかも(笑)。それで、麻酔してもらったら、娘は無事生まれたけど、私は直後にふっと意識が飛んでしまったんです。
なので、看護師さんは「赤ちゃんを抱っこして下さい」と先に夫に声をかけてくれたんですが、夫は「まずは妻に抱かせてあげて下さい」と。私が目が覚めるまで待ってくれていたそうです。嬉しかったですね。
――赤ちゃんを初めて抱っこしたときはいかがでしたか?
澤 もう、感動しました。自分より大事な存在がいることに気づかされたし、この子は私が何があっても守るって。娘は、「母は何があっても私を裏切らない」とか言うんですけど(笑)、愛情が伝わっているのならうれしいですね。
――「母は私を裏切らない」って、小学生の言葉とは思えないですね!
澤 独特な表現でしょう(笑)。うちの娘、わが子ながら本当に面白いんですよ。(つづく)
撮影=今井知佑/文藝春秋
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