「後悔して死ぬより応援して死ぬ」
話を聞いたのは、朝7時半からこの熱狂のために訪れていたという、2人組の女性だ。
結果的に試合は引き分けに終わったものの、「引き分けでもスクランブル交差点は盛り上がっているんですね。選手のプレイをみんなで称えられる場所ってことですよね。渋谷に来てよかった」と目を輝かせる。次戦で待ち受ける強敵ブラジルとの対戦に向けても、「鈴木彩艶選手がしっかり守ってくれる活躍を期待している」と無邪気な笑顔を見せた。
また、熱心に応援するあまり「仕事を休んで駆けつけた」という筋金入りのサポーターもいた。首から大きな太鼓をぶら下げた彼は、「W杯は普通の試合じゃない。4年に1回のチャンスを仕事で逃してはいけない」と力強く断言する。
現在の日本代表については、「ほとんどが海外リーグでプレーしており外国人のプレッシャーに慣れているため、間違いなく歴代最強」と高く評価。「休むのは大変だが、あの時応援しなかったと後悔して死ぬより、応援して死ぬ方がいい」と、まるで武士のような覚悟を語ってくれた。
さらに、2006年のドイツ大会から奇抜な格好で本気の応援スタイルを貫いているという20年来のベテランサポーターにも遭遇。
「気持ちの部分ではドーハの頃の方が強かったかもしれないが、技術やチームの成熟度では今が歴代最強」と冷静に分析する。次戦のブラジル戦についても恐れる様子はなく、「負けたら終わりの決勝トーナメントで、ブラジルと100%本気でやれるのはこれ以上ない経験」と胸を張る。「久保選手がどれだけの状態か、どれだけ早く入ってこれるかがキーになる」と懸念を示しつつも、日本代表が決勝まで勝ち進む未来をはっきりと見据えていた。
次戦はいよいよブラジルとの対戦となった。W杯歴代最多となる5回の優勝を誇る、正真正銘のサッカー王国である。格や歴史だけを比較すれば日本代表の劣勢は否めないが、渋谷を行き交う熱狂的な人々から聞こえてきたのは、「ワンサイドゲームになるかもしれないが、カウンターの1発狙いで勝てるかもしれない」「なんとかPKに持ち込んでほしい」「最大の壁であるブラジルに勝てばベスト4はいける」という、力強く前向きな意見ばかりだった。
次戦の試合開始は30日午前2時。真夜中に渋谷のスクランブル交差点に集う人々は気持ち良い朝焼けを目に焼き付けられるだろうか。日本代表の挑戦は、続く。
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