「攻撃力で違いを見せていくしかない」日本代表で“ファーストチョイス”になったワケ

 森保監督から高い評価を受けた佐野は、2025年のアメリカ遠征から日本代表の主力になった。佐野は、守備の評価は高かったが、攻撃の部分での貢献度はまだ低いと感じていた。

「守備だけできても(選手として)そこで止まってしまう。守備のタスクが多い中でも攻撃をやっていかないといけないですし、攻撃の部分で違いを見せるようにならないと上にはいけない」

©JMPA

 現代のサッカーにおけるボランチは、守備力はもはや標準装備であり、攻撃力で違いを見せていくしかない。その意識を強く持って佐野は個の攻撃力に加え、周囲と連携した攻撃パターンを構築していった。

ADVERTISEMENT

 最終予選では、鎌田や久保にボールが入った時、追い越していく動きを見せたり、タイミングよく攻撃参加するなど、コンビネーションプレーで違いを見せることができた。

 ブラジル戦、イングランド戦では鎌田とともにボランチでプレーし、勝利に貢献した。森保監督もこのセットに信頼を寄せ、代表のファーストチョイスになったのである。

「今までは、守備の部分だけがフォーカスされていましたけど、だんだんと自分の攻撃も出せるようになってきている。まだまだ成長できるかなと思います」

W杯で評判がうなぎ上り、ビッグクラブ移籍も噂されている

 W杯前、佐野はそういって自分のプレーに自信を深めた。

 世界の強豪国との対戦は、佐野にとって身震いするほど楽しい時間だ。

「試合によって、相手によって、やることは変わる。次の相手に対してどういう動きを自分がすればいいのか、チームがどういう動きをすればいいのかをしっかり整理して、その中で自分がどうやっていくのかにフォーカスしていきたいですし、違いを出せるようになりたい。そうして世界と戦っていきたいと思います」

 佐野の思考は森保監督がチームコンセプトに定める「カメレオン戦術」と同じだ。相手や状況によって判断、その場で決断し、動きを変化させて、チームを勝利に導いていく。その戦術の中心に佐野がいる。

 今回の北中米W杯では、オランダ戦とチュニジア戦に先発出場。チュニジア戦ではアシストも記録した。

 すでにW杯では佐野の評判がうなぎ上りで、ビッグクラブ移籍も噂されている。高校時代から寡黙で根暗キャラとも言われた選手は、今、世界のサッカー界から大きな注目を集めている。

©JMPA

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。次のページでぜひご覧ください。

次のページ 写真ページはこちら