「自分って何が強みなんだろう」と悩んでいた時期も
――ご実家が有名な美容室チェーンだということは、芸能界でも明かしていたんですか?
井口 隠してもなかったですけど、そんなにアピールもしていなかったですね。
一度、「お嬢様軍団」みたいな企画で出たこともありますが、本当のお金持ちの家庭って桁違いじゃないですか。でもうちはそんな感じでもないし、裕福エピソードみたいなのも本当に大したことないといいますか、小さい時に家族でハワイに行ったとかそんなレベルで。それもエコノミーで行ってますし。
――サイゼリヤとかも行きます?
井口 立ち食いそばとかデニーズとかはよく行ってました。金銭的な教育も厳しかったですし、小さい時から「本当のお金持ちは見せびらかさないものだ」と言われて育ちました。
だからお小遣いとかも普通で、お金持ちエピソードも大してない。何かひとつ突出したキャラクターや肩書きがあるわけでもなかったので、「自分って何が強みなんだろう」と悩んでいた時期もありました。
当時は20代前半だったこともあって、求められている像で考えると、男の人が教えてあげたくなるような、ちょっと天然な感じなのかなと、自分でマーケティングしたりして。
でも、そうやって考えて作ったキャラでは結局振り切れなかったし、自分自身、楽しむことも難しかったです。
「自分はきれいでいなくてもいいのかな、って思うことがあって」
――今はタレント活動だけでなく美容のお仕事もされていますが、“見られるお仕事”ならではのしんどさはありますか。
井口 ちょっと違うかもしれませんが、コロナの時は今より15キロぐらい太っていたんですけど、マネージャーさんとのコミュニケーションの中で、自分はきれいでいなくてもいいのかな、って思うことがあって。
――「きれいでいなくてもいい」?
井口 当時のマネージャーさんから、「あなたはビジュアル売りじゃない」と言われて、それで糸が切れちゃったんです。身長160センチなんですけど、最高で56キロまでいきました。
小さい時に太ってたというコンプレックスもあって、私は自分の見た目にずっと執着があったんです。
写真=榎本麻美/文藝春秋
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