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手榴弾に体ごと覆い被さった
敵が手榴弾を投げて何秒経ったのかわからない。
手榴弾は上の部分が点火プラグになっていて、「シュー」という音が聞こえる。反射的に、手榴弾に体ごと覆い被さった。腹の底で凄まじい爆発音が鳴り響き、体がブワッと一瞬浮き上がる感覚があった。
外国人義勇兵として初めて手にした給料で、最上クラスの防弾プレートを装備した「レベル5」という防弾ベストを買った。そのボディアーマーが僕を救ってくれた。
手榴弾は爆発すると、放射状に破片が飛び散る。この破片によって人を殺傷するのが手榴弾の特性で、爆発地点の威力は弱いというのは本当だった。
僕は左下半身に破片を被弾して負傷。防弾ベストでガードされていない腎臓もやられた。息のしづらさはあるが、生きているだけマシだった。
僕の惨劇を隣で見ていた仲間のワグナーは、「戻れ、戻れ」と指示を出す。医療兵の帯同もない作戦だ。負傷しても自らの足で後退するしかない。
足を引き摺りながら数十m後方まで下がると、さらに後方にいる司令官が大声を張り上げて何か叫んでいる。
「サムライ、何をしてる? 早く行け、前に行け!」