「勉強さぼってるんじゃないのかテメェ!」と怒鳴り包丁を向けることも…

――そこまで細かく管理をされる中で、体罰などはなかったんですか?

碓氷 母は機嫌が悪くなると、ドアを乱暴に閉めたり物を投げたりまず物にあたります。それで解消できないときには、私の顔をひっぱたいてくることもありましたがそこまで頻度は高くありませんでした。むしろ怖かったのは、癇癪を起こして怒るときも無表情のまま冷たい声で延々と詰めてくること。キレた時でも「表情筋がないのかな?」と疑いたくなるくらい、真顔なんです。

――それはそれで怖いですね。

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碓氷 ただ本当にキレたときは、「勉強さぼってるんじゃないのかテメェ!」と怒鳴るんです。包丁を向けられたことも覚えているだけで3回ありました。怒っていても証拠なんてなくて、私を疑う心が膨れ上がっていたんだと思います。

――徹底的に管理して、キレると包丁まで持ち出す。典型的な「毒親」に聞こえます。

碓氷 兄が大学進学で家を出てしばらくしてから、母親に「毒親」がテーマの本を送り付けてきたことがありました。「お前はこれだよ」というメッセージがついていて、激怒した母が電話をかけて大口論を繰り広げていました。そして電話が終わると私の方を向いて、今度は抑揚のない声で「お兄ちゃんは私を毒親っていうけれど、あなたはどう思うの?」と聞いてきたんです。

――返答を誤ったらどうなるかわからない恐ろしさがあります。

碓氷 母はテレビの方を向いて食事を口元に運びながら質問してきましたが、眼だけはこちらをにらんでいて、明らかに「こちらの反応を窺っている」と直感しました。もちろん母の期待する答えを返す以外の選択肢はありません。

 でも、気を抜くと「内心、そんなこと思っていないんでしょ?」と不意にこちらを向いて反応を試してくることもあります。表情がどうか、汗をかいていないか、一挙手一投足がすべて見られていて、「目が泳いでるから違う!」と言われたこともありました。

次の記事に続く 「高学歴の夫と結婚できた自分はレベルが高い」「こんなにすごいお母さんはいないのよ!」娘を教育虐待する母親が抱えていた“尊大な自意識”の実態

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