雑誌の連載、テレビのレギュラー出演、商品開発や食のイベント――寝る間も惜しむように働く、東京・恵比寿の予約が取れない日本料理店「賛否両論」店主・笠原将弘さん(54)が出版した書籍は通算100冊以上。「週刊文春」の連載「笠原将弘のご自愛めし ちゃんと食ってるか!?」(文藝春秋刊)時に、私淑する東海林さだおさんを表敬訪問したスペシャル企画をご紹介する。

撮影 志水隆/文藝春秋

中学3年生のときから東海林先生の大ファン

笠原 じつは私は、中学3年生のときから東海林先生の大ファンで、今日は本当に感無量でございます。

東海林 それは嬉しいです。よろしくお願いします。

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笠原 担任の先生が東海林先生や椎名誠さんのファンで、自分が読み終わった本を教室に置いてくれていたんですよ。それが本当に面白くて、全部読んで。教室の本にも限りがあったので、あとは自分で買うようになりまして、ずっと東海林先生の一ファンとして愛読させていただいています。

東海林 どうもありがとうございます。

炊き込みごはんに鯛の煮つけ…大小2段のお重にギッシリ

笠原 今日は東海林先生に食べていただくお弁当ということで、つくりはじめたら、いろんなものを入れたくなってしまいまして。小さめの2段がごはん、大きめの2段はおかずを詰めてきました。

東海林 (お重を手に)ああ、重いや。素晴らしいな。

 

笠原 私、実家が焼き鳥屋だったんですよ。東海林先生のエッセイにも焼き鳥が好きだというお話がいっぱい出てきますよね。「焼き鳥は串から抜いちゃいけない」という先生の教えを守っていたのですが、今日はお重に入らないので抜いてしまいました。これは父親から受け継いだレシピでつくった私のつくねです。

東海林 おいしそうですね。

笠原 ごはんは2種類で。「賛否両論」のコースでいま出しているとうもろこしの炊き込みごはん。それから焼きウニの炊き込みごはんをおむすびにしました。

東海林 これは?

笠原 鯛の煮つけです。うちの親父がこういう渋いものばっかり弁当に詰めて僕に食わせてくれていたので。父親がつくってくれて僕も好きだったものと、自分のお店で出しているような料理をミックスして持ってきました。