「家族に心配をかけたくないので……」

 その淡々とした口調は変わらぬまま言及を避けた。

――判決については?

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「考えないようにしています。弁護士さんを信じています」

 悔しさや憤りを表に出すことはない。即答だった。

上田美由紀7000字手記

「弱い私、本当の自分を知ってほしい」

 これまで私の問いへの受け答えに徹していた上田美由紀が、思いがけずそう言ったことがあった。

 どんな「本当の自分」を知らせたいのだろうか。

 私は手記という形式で書くことを依頼した。当初は「うーん」と口籠るなど、即答ではなかったが、上田美由紀は交流を続けるなかで、それを了承してくれた。

 その手記が私の元に届いたのは、最高裁判決の直前のことだった。当時『週刊現代』の記者だった私は、その一部を2017年9月に誌面で発表していた。