明治時代の医療看護の世界を舞台に、専門的に訓練された「トレインドナース」となった2人の女性の人生を描くNHK連続テレビ小説『風、薫る』がいよいよ最終回を迎える。

見上愛演じる一ノ瀬りんの“しなやかさ”

 2人の主人公のうち、元家老の家の長女で、酒癖の悪い夫と離縁し、上京して母や妹とともに娘を育てながらナースを目指す一ノ瀬りんを演じたのが、2000年生まれの若きヒロイン・見上愛だ。

見上愛 ©時事通信社

 りんは、父を流行りの感染症であるコレラで亡くした経験から、ナースになることを志す。父から教わった「自分で考えること」や「己の良心に恥じないか」を大切にしているが、それがいきすぎて視野が狭くなってしまうことも。そのたびに「また間違えた」と反省しながらも、着実に看護婦として成長していく。

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 しかし、看護婦となってから人の命と生活を預かることに怖さを感じるようになり、看護婦を辞めて1人で新潟へ行き、女学校の舎監として勤務したことも。りんは、誰もなし得なかったことを叶えようと使命感でどんどん突き進んでいくのではなく、迷いながらも一歩一歩負けずに進んでいくタイプだ。今いる場所で、ベストを尽くそうとする“しなやかさ”が感じられる。

『風、薫る』公式Instagramより

もともとアニメ好き、一日16時間も勉強…意外な素顔を持つ見上

 演じている見上にも、そんな“しなやかさ”がある。もともとアニメ好きだった見上は、中学時代に漫画やゲームなどを舞台化した「2.5次元作品」を観劇。これをきっかけに舞台の虜となり、演出家を志すようになったそう。

 将来のビジョンが明確に決まり、志望校へは一般入試ではなく、受験生の意欲や個性を総合的に評価するAO入試で行こうとまで決めていたという。しかし、通っていた塾の講師から「勉強しなさい」と促され、なんと1日16時間も勉強。当時のことを見上は「とにかく寝ても覚めても勉強ばかり。人生で一番勉強しましたね。今後あんなに机に向かうことはないと思います」と振り返っている(※1)。