「渡辺九段をボヤかせたい」

 二番手に登場するのは齊藤優希四段だ。プロデビューが最年長記録の28歳10ヶ月になったが、デビュー1年目から高い成績を残した。苦労を感じさせない天性の朗らかさと、逆境での勝負強さが同居する。端正な顔立ちだけでなく、母の影響で中学生の頃から美肌ケアを続けているため、ほっぺがツルンツルン。声にも上品な響きがあり、まさに「ミスターS6」という存在だ。

齊藤優希四段 ©小学館/女性セブン 撮影/野澤亘伸

「渡辺九段に挑めるということで、すごい闘志が湧いてきています。SNS上でもS6について盛り上げていただいているので、まさに“強大な敵”に立ち向かう感じですね。見ている方々をハラハラさせるような熱い展開にして、渡辺九段をボヤかせたい」

――魔王をボヤかせたいと?

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「そうです。思わずボヤキが漏れるような局面に持ち込みたいですね」

――ズバリ、S6メンバーは何勝できると予想しますか?

「うーん、難しいところですが3勝3敗の指分けでしょうか。10秒将棋では読みというよりも直感勝負になります。早指しは若手に有利と言われますが、培ってきた経験、序盤の知識で差をつけられてしまうと、それが活きない。私としては渡辺九段の戦型を確認して方針を決めていこうと思います」

――研究会で指したことがあると聞きました

「一度教えていただいたことがあります。その時はお話しするのも初めてでした。短い時間でしたので一発入ることになったのですけども、感想戦を通じてすごい読みの深さ、研究の深さを痛感させられる経験でした」

――タイトル戦のときに記録係を志願したそうですね

「はい。緊張感がすごかったのですけど、渡辺九段は私に『(室温が)寒くないですか?』と声をかけてくれたりして、気遣ってくださいました。やはりタイトル戦に出る棋士は、人としても周りから一目置かれる存在なんだなと感じました」