同スタジアムはJリーグに加盟する栃木SCがホームスタジアムとして使用しているが年間の試合開催数は少ない。公共交通は、地元住民のためというのが第一前提だが、先細る人口を考えると、来街者の取り込む努力は欠かせず、栃木県グリーンスタジアムのような沿線外需要を生み出す集客施設は足りない。

沿線開発の機運を沈静化させないように、行政は民間企業と連携しながら沿線開発を続けることになる。

そして、2026年3月に平石停留場の北側に東部総合公園(アークタウン宇都宮)がオープンした。それまでの平石停留場周辺は住宅地と農地が混在するエリアで、わざわざライトラインに乗って沿線外から訪れるような場所ではなかった。

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市全体の人口は減るのに沿線は5600人増

アークタウン宇都宮がオープンしたことによって、平石―芳賀・高根沢工業団地間にも沿線外需要を生み出す要素が追加された。ライトラインは公共交通の整備によって道路の渋滞を解消することが第一議にあった。そして、開業によって沿線開発が進むことへの期待も多分に含まれていた。

それら2つよりも大きな効果をもたらしたと考えているのが、ライトラインの開業によって宇都宮という都市がコンパクトシティ化を進めている点にある。

宇都宮市を中心に組織される「芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」の調査・統計によると、宇都宮市全体の人口は2016年に52万2000人でピークを迎え、10年後の2025年には約8000人減少した。

その一方、新型路面電車の沿線は2012年から2025年までに約5600人が増加している。微妙に集計期間が異なるものの、これは開業によって沿線への集約が進んだことを示唆している。

昨今、日本全体の人口が減少し、それに伴って上下水道・ガス・電気・道路・通信網といった公共インフラ、小中学校や図書館・公民館といった公共施設を隅々まで整備できなくなっている。