予約件数にかかわらず月額固定費のみ
本来は新規客を呼び寄せるためのグルメサイトが、常連客にすら損失を与える可能性がある。この不公平な構造を目の当たりにしたことが、TableCheckの事業モデルの原点になった。
谷口氏は、グルメサイトとは正反対の道を選んだ。ネット予約がいくら入っても追加費用がかからない、月額固定費のみのビジネスモデルだ。店は予約件数を気にせず、ネット予約を安心して活用できるようになる。
料金は店の席数に応じた3段階の固定制で、機能はどのプランも同じ。谷口氏は、立ち上げ期に個人店から寄せられた声をこう振り返る。
「なぜホテルのレストランのような100席以上あるような店と、個人経営の席数が少ない店でシステム料が同じなのかと聞かれたのです。そこで、規模の小さなお店でも使えるように3段階の料金プランにしました。また、狭い店でも導入できるようにタブレットやスマホで管理できるシステムを構築しました」
「予約が減る」と不安視されたクレカ登録
月額固定費のみ、ノーショー対策も万全という、大手グルメサイトとは異なるビジネスモデルで開始したTableCheckだが、当初は主にクレジットカードの登録について飲食店から戸惑いの声もあったという。谷口氏はリリース当初をこう振り返る。
「飲食店でこうした仕組みを導入したのは弊社が日本で初めてだったので、飲食店からは予約が減るのではないか、お客様から苦情を言われるのではないかといった反応がありました。最初は個人店が導入してくださり、そこから徐々に広がっていきました」
転機となったのが、インバウンド需要の高まりだ。TableCheckは多言語対応の予約ページを早くから提供しており、海外からの集客に力を入れる店舗での導入が進んだ。
「日本人の人口が減ってきているので、インバウンド集客は重要です。ただ、当時はキャンセルやノーショーの割合が高かった。旅行先ではスケジュールの変更が発生しやすいですから。そこで、弊社のシステムを入れる店舗が増えました。コロナ後に一気に増え、今は月間で100万人ぐらいが海外から予約をしてくださっています」