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児童の場合は跡継ぎとするために男児が好まれるが、女児の場合は将来の嫁にしたり、働き手とするために買われる場合もあった。成人女性の場合は、子どもを産むための道具として買われた。そうしたことが全国各地で行われた。
中国ではどんな問題にも仲介業者が存在し、お金を支払えば、たとえ犯罪になることにも協力してくれる。利益になるから仲介業者もそうした仕事を辞めない。一人の人間を「買う」という蛮行が長年行われてきたことにも、こうした背景がある。経済大国となった中国にとって大きな恥部だが、政府がこの問題について正面から取り合っていないことは、情報の少なさからもわかる。
中国の法律では子どもや女性を誘拐・売買した場合、最高で懲役10年が科される。事案がより重大な場合は無期懲役や死刑もあると言われるが、たとえそれだけの重罪にされたとしても、犯罪に巻き込まれた児童や女性の人生を取り戻すことはできない。今回の山東省の事件から、中国の農村にどれだけ多くの同様の事件が隠されているのだろうかと考えさせられる。
中島 恵(なかじま・けい)
フリージャーナリスト
山梨県生まれ。主に中国、東アジアの社会事情、経済事情などを雑誌・ネット等に執筆。著書は『なぜ中国人は財布を持たないのか』(日経プレミアシリーズ)、『爆買い後、彼らはどこに向かうのか』(プレジデント社)、『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか』(中央公論新社)、『中国人は見ている。』『日本の「中国人」社会』(ともに、日経プレミアシリーズ)など多数。新著に『中国人のお金の使い道 彼らはどれほどお金持ちになったのか』(PHP新書)、『いま中国人は中国をこう見る』『中国人が日本を買う理由』『日本のなかの中国』(日経プレミアシリーズ)などがある。
フリージャーナリスト
山梨県生まれ。主に中国、東アジアの社会事情、経済事情などを雑誌・ネット等に執筆。著書は『なぜ中国人は財布を持たないのか』(日経プレミアシリーズ)、『爆買い後、彼らはどこに向かうのか』(プレジデント社)、『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか』(中央公論新社)、『中国人は見ている。』『日本の「中国人」社会』(ともに、日経プレミアシリーズ)など多数。新著に『中国人のお金の使い道 彼らはどれほどお金持ちになったのか』(PHP新書)、『いま中国人は中国をこう見る』『中国人が日本を買う理由』『日本のなかの中国』(日経プレミアシリーズ)などがある。