「自分に自信はずっとないと思います」。そう話すのは仕事をしながら、コスプレイヤーとして活動する千歳ちゆさんだ。幼い頃に受けた怪我が原因で、左右の顔のバランスが崩れた容姿へのコンプレックスを長年抱えてきた彼女は、かつては踊り手として動画を投稿し、中傷や他人との比較に苦しんだ。

 そんな彼女が2020年に出会ったのがコスプレだった。好きなキャラクターの姿になることで何が変わったのか聞いた。(全4回の4回目/最初から読む)

千歳ちゆさん ©深野未季/文藝春秋

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被写体モデル、踊り手、コスプレイヤーに挑戦

――千歳さんは現在、社会人として働く傍ら、コスプレイヤーとしても活動しています。その前にはニコニコ動画で「踊ってみた」動画をアップする踊り手だったそうですね。

千歳ちゆさん(以下、千歳) はい。それ以外にも、以前は被写体モデルとして活動していたことがあるんです。顔の大きな手術が終わったとき、これでまた表舞台に立てるかもしれないと思ったんです。でもアイドルはまだハードルが高いなと感じていて。

 それで、自分がやりたいこととして3つの選択肢を考えたんです。被写体モデル、踊り手、コスプレイヤー。その中で最初に挑戦したのが被写体モデルでした。

――撮影会などに参加していたんですか。

千歳 はい。最初は東京で、私服の撮影会モデルをやっていました。その後、名古屋でもコスプレの撮影会に参加していました。今は撮影会モデルの活動はしていないんですけど。

©深野未季/文藝春秋

――踊り手としての活動は、いつ頃から始めたんですか。

千歳 高校の途中から始めて、美容専門学校に通っていた時期も続けていました。ニコニコ動画に毎週投稿していたんです。1年2か月ぐらい、ずっと。でも当時はすごくコンプレックスが強かったんです。

 一番仲がよくて動画にも一緒に出ていた友人が、いつもツインテールでピンクの服を着ている、すごくかわいい子だったんですよ。その子と並ぶと、自分の見た目が気になってしまって。