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 そんな目に遭ってうちしおれる姿から目を離せない。田中さんは「故郷に勇躍Uターンしたら町内会も入れてもらえず村八分に遭っちゃった人」みたいに必死と沈痛をまぜこぜにした笑顔でがんばってる。羽田圭介はボー然としかめっ面してるのが不思議と笑いを誘う。マドンナは頑張りをアピールしつつ「もう2度とイヤだこんなの」という顔を隠すこともできない。

羽田圭介 ©文藝春秋

 蛭子太川の旅は、まだ「きれいな糖衣錠」だったが、Zのほうはむき出しの正露丸。「日本の田舎性」を見せつけられ、日本の行く末にまで思いを馳せる。身も蓋もないが、つい見入ってしまうのは、田中、羽田2人の微妙な人徳のなせるところだろう。だからこそ、テレビ東京の人選にはうなるしかない。偶然かもしれないが。

『ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z』
テレビ東京系 不定期
http://www.tv-tokyo.co.jp/rosenbus_z/