Q テイラー・スウィフトさんの民主党支持、どう考えますか?

 アメリカの中間選挙を控え、若者に影響力があると言われる歌手のテイラー・スウィフトさんが民主党支持を表明しました。こうした行動で若者の投票率が上がったりするのでしょうか?(10代・女性・高校生)

A 今回の意思表明後、有権者登録数が激増しました。

 アメリカでは選挙で投票するためには事前に有権者登録する必要があります。18歳になると選挙管理委員会から投票所入場券が送られてくる日本とは異なり、自ら積極的に動かないと投票できないのです。

 今回の彼女の意思表明後、有権者登録数が激増しました。若者の投票率が上がる可能性は十分あります。

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テイラー・スウィフト氏 ©getty

 日本の芸能人は政治的発言をすることがほとんどありません。中には発言したいという人もいるのですが、所属事務所が止めているケースがよくあります。人気に影響すると心配しているのです。

 また放送局の側も、ある特定の政治的主張をする芸能人が出演するのをためらう傾向があるからです。

 しかし、アメリカの場合は、さまざまなセレブが支持政党や支持者について明言するのは当然のことと受け止められています。幼少期から「自分の意見を持ちなさい」という教育を家庭や学校で受け、当然のことだと思っている人が多いのです。

 今回大きなニュースになったのは、テイラー・スウィフトがインスタグラムのフォロワー数が1億1000万以上という大きな影響力を持つ人だったこと、彼女が保守的な白人層に人気があるカントリー音楽界の出身であること、トランプ大統領が過去に彼女のファンだと発言したことがあるからです。

「カントリーミュージックの歌手なら共和党支持者だろう」という漠然とした思い込みを裏切ることになったので、ニュースになったのです。

 これに対してトランプ大統領は早速、人気黒人ラップ歌手のカニエ・ウェストをホワイトハウスに招きました。ウェストはトランプ氏への熱烈な支持を表明しています。「黒人にもトランプ支持者がいる」ということをアピールしたのです。

 アメリカの選挙は、セレブたちの選挙でもあるのです。

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