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「人の顔色を見ながら賢く生きられなかった」 石橋凌62歳の生き様

石橋 凌(俳優・ミュージシャン)――クローズアップ

note

「人の顔色を見ながら賢く生きることが出来なかった」

「人の顔色を見ながら賢く生きるということが自分には出来なかった。そのために苦労ばっかりしてきた40年でした。でも、その経験すべてが今の音楽に生きているから、悔いは何ひとつありません」

 ある時、ホテル火災のニュースがTVで流れた。後に、石橋さんのもとに一通の手紙が届く。差出人の女性の夫は、そのホテル火災で亡くなったという。ホテルの部屋の金庫には、石橋さんのCDが大切にしまわれていたことを知った。

「俳優や歌手だけじゃなくて、この世界に生きるひとりひとりが表現者。もし、自分の音楽が日々闘っている人たちの救いになっていたら、こんなに有難いことはないですね」

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 ツアーは、3月16日、東京の日本橋三井ホールを皮切りに、4月20日、故郷の久留米でフィナーレを飾る。

「『心に沁みる音楽』と言いますが、『魂に沁みる歌』をラインナップして待っています」

いしばしりょう/1956年福岡県生まれ。78年、A.R.Bのボーカルとしてデビュー。氷室京介、奥田民生、甲本ヒロトなど数多くの音楽家に影響を与える。90年、俳優としての活動に専念するため活動を休止。98年に音楽活動を再開するが、2006年にA.R.Bを脱退、解散。ソロ活動を開始する。

INFORMATION

石橋凌 Debut 40th Anniversary Tour“淋しい街から”
3月16日東京、24日大阪、29日高知、31日名古屋、4月5日新潟、6日仙台、13日札幌、20日久留米
http://ryoishibashi.com/

「人の顔色を見ながら賢く生きられなかった」 石橋凌62歳の生き様

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