昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

鍛えられた体が武器

――流行があるということでしょうか。

長与 そうですね。髪型やコスチュームの形も似てくるの、つまらないよって思うんですよ。

 だから、他の団体の選手はデビュー戦からキラキラしているコスチュームを着たりするのですが、うちはデビューから1年はスクール水着みたいなコスチュームに、白のリングシューズを履くってルール。鍛えられた体が武器なんだから、胸を張って見せたらいいよって言っています。

 

 で、1年経ったら違うものを作っていいってルールなんですけど、これがなかなか作ってくれない(笑)。

「ゆとり世代」の前は「今の子は」だった

――あれ、なぜでしょう。

長与 他団体の子たちが派手だから、「シンプルなほうが目立つし、ワザに目がいく」っていうんですよ。「お願いだからもうそろそろ作らない?」「もう3年目だよ」って口うるさく言って、やっと作ってくれたり。作ってくれても、なんか地味なやつだったりする(笑)。

リング脇で試合を見守る長与さん

――長与さんのマインドが自然と伝わっているのですね。

長与 そうなんですよ。自分のプロレスをいかに魅せるかということを「あっ、考えてくれてるんだ」と思うので、この子たちを信じています。

 自分は好きじゃないんですが、「ゆとり世代」っていう言葉があるじゃないですか。1980年に自分が15歳でプロレスラーになったときは、「今の子は」って言葉があったんですよ。会社の人や、上の先輩たちに、「今の子は」って自分たちはよく言われていたんです。

――そうだったんですか。

長与 時が流れて「GAEA」を作った時には、「今どきの子は」になった。そのあとは「ゆとりだからね」とか。言葉が違うだけで、言ってることはずーっとループしている。ちょっと待って、みんなそこに逃げないでよ、って思いますね。この子たちをそういう言葉に押し込めないでよ、って。

 

――選手たちへの信頼を感じます。それはトレーニングでもそうですか。

長与 食事なども任せていますね。むしろ見ていておもしろい。

 プロテインひとつにしても、アメリカから輸入していたかと思ったら、今度はイギリスやフランスのほうから届く。「それは何に効くの?」って聞くと「これは寝ている間になんとかかんとかで」。「ふーん。これは?」って聞くと、「これは朝、これは昼」。もう全部違うんですよ(笑)。知らないことが多いので、自分も教えられますね。