韓国は反日宣伝の先頭に若き女性閣僚を立てている。女性家族相の趙允旋氏だ。大統領選で朴槿恵のスポークスマンとして活躍し、慰安婦の被害補償を担当する女性家族相に抜擢された。
企画展は用意周到に進められてきた“国策”
今回もアングレーム現地を訪れた趙氏は展示開幕式でこう訴えている。
「(慰安婦は)過去の話ではなく現在の問題。戦時下の性暴力をなくそうという人類の普遍的な問題だ」
趙氏の下交渉は昨年春から始まっていた。漫画祭実行委員のニコラ・フィネ氏(アジア担当)が説明する。
「昨年5月末、趙氏がOECDの会合でパリに来た時に会い、企画展について興味があるかと聞かれ、フェスティバルのテーマと見合っているので原則的に承諾しました。その後、8月に私とアングレーム市長が韓国を訪れ、合意を確認した。そして韓国の女性家族省がKOMACON(韓国漫画映像振興院)に具体的な準備をさせたのです」
KOMACONとはソウル近郊の富川市を拠点とし、漫画産業の振興を目指す公的機関。富川市では毎年、同院主催による「富川国際漫画フェスティバル」も行われている。実は韓国は2003年以来、政府支援の下でこのアングレーム国際漫画祭に参加しているのだが、昨年は富川市長とアングレーム市長が互いに訪問し合うなど、国や自治体同士が定期的に交流することで友好の下地を築いてきた。
「現在2名の若手韓国人漫画家がアングレームに住んでいます。今回の企画展は、そういった友好関係を利用して韓国政府の全面的支援によって実現したのです」(KOMACON関係者)
つまり今回の企画展は決して不意打ちなどではなく、長い時間をかけて用意周到に進められてきた“国策”なのである。