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120円の春菊天、ごぼう天、にんじん天……
店はL字型でカウンターに丸椅子が並ぶ。店内は明るく、いつ来てもたいへん綺麗である。店に入ると、まず、天ぷらが並んだショーケースが目に飛び込んでくる。
かき揚げ、玉ねぎ天、春菊天、ごぼう天、にんじん天、さつまいも天、なす天、舞茸天などの野菜系の天ぷらがすべて120円。他に季節の天ぷらも見逃せない。ししとう天、空芯菜天、大葉天、三つ葉天、モロヘイヤ天、オクラ天、タラの芽天、菜の花天などが季節に合わせて登場する。げそ天、あじ天、いか天などの魚介系の天物も人気のようだ。
そして、どれも繊細かつカラッと揚げられていて、揚げ姿が美しい。
冷たいつゆと春菊天の相性がバツグン
まだ、残暑も厳しかったので、「冷やし春菊天そば」(450円)を注文した。
若大将が、麺茹で後丁寧に水洗いして冷水にさらして、冷やし用のつゆをかけて、春菊天を載せて登場した。春菊天は細長く刻んだかき揚げスタイルでソフトな食感である。揚げ具合もちょうどよい。程よい大きさで、ほぐれ具合がなかなかよい。油切りもよく、冷たいつゆにひたして食べるとまたこれが旨い。そばは近隣の製麺所の茹で麺だが、コシもあり、冷やしで食べるのもなかなかよい。
そして、そのつゆはまず昆布の出汁がじわっと、そしてかつお出汁が追いかけるように利いたタイプで上質な味である。返しは濃すぎることはなく、甘みも少ない奥行きの深いつゆである。
などと感心しながら食べていたらあっというまに平らげてしまった。